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第20回アジア知的障害会議

アジアの知恵を世界に!!

 
 
日本発達障害福祉連盟会長/明治学院大学   金子 健 
 
2011年8月21日から26日の6日間、韓国済州島で、第20回アジア知的障害会議が開催されました。この会議は、1973年にフィリピンのマニラでの第1回会議以来、2年に1回アジア知的障害連盟(Asian Federation on Intellectual Disability)の15の会員国(または地域)の持ち回りで開かれているものです。 
 
今回のテーマは、 「それぞれの幸福を求めて(Passing from Freedom to Happiness 自由から幸福へ)」。経済の発展によって「自由」を手に入れることができた現代社会において、私たちが真に求めるものは一人一人の「幸福」であり、そのための知恵を皆で出し合って行こうという趣旨です。大会全体の基調にはインクルーシブな共生社会の実現を目指す思想がありますが、それは単に法律や制度によって保障されるものではなく、そこには仏教を背景としたアジアの知恵が重要な意味を持つという明確な主張があるように思えました。ともすると欧米追随に陥りがちな世界の潮流に対して、アジア会議が一貫して唱えて来たアジア的な取り組みの提案が、今回も一層強調されてきたと言えます。 
 
このアジア会議のもう一つの特徴は、当事者参加の取り組みでしょう。2003年のつくばでの第16回大会以来、本人企画のシンポジウムや交流プログラムが位置づけられ、当事者の主体性が最大限に尊重されています。今回も日本の本人活動の皆さんを中心に仕事や生活をテーマにした話し合いや、様々なパフォーマンスプログラムが、注目を集めました。1500人の参加者のうち、500名近くが当事者であり、日本からの参加者約150名、そのうち本人が50名という割合と一致しています。しかし、日本と韓国以外の本人参加は依然として低調であって、途上国における本人活動の促進が今後の課題でしょう。 
 
アジア知的障害連盟としての今後の課題としては、活動の活発化と加盟国の増強が挙げられます。今回の大会にあたって、組織委員会は中国、ベトナム、ラオスの代表を招待しました。今後のアジア地域の連携と発展にとって意義ある大会として歴史に残るでしょう。また、アジア連盟としてのジャーナルの発行も提案され、今後の一層の発展が期待されます。 
 
次回は、2013年にインドのニューデリーで開催されます。 
 
 
 
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